院長コラム
2022年09月
五十肩になった時は?
五十肩(肩関節周囲炎)は、肩関節周囲の筋肉や腱(けん)、関節包などの組織が使い過ぎや加齢などにより炎症を生じることで起こり、肩の痛みが出たり動きが悪くなったりする病気です。特徴的な症状としては、頭の後ろや腰から肩甲骨まで、反対側の肩などに手が届かなくなる、両腕が広げられない場合などは五十肩が疑われます。一般的には、半年から2年程度で治癒することが多く、①痛みが強くなる急性期②痛みが弱くなり運動制限が起こる慢性期があります。治療としては、医師による関節内注射や鎮痛剤などの処方に加え、リハビリテーションでは肩関節や肩甲骨周囲の運動、不良姿勢を良くするための運動療法、自宅でできる運動指導を行います。日常生活では重い物を持ち上げる、長時間同じ姿勢を続けないなど、負担のかかる動作に注意し、肩を冷やさないようにして普段から適度な運動、ストレッチを毎日続けることが大切です。「年だから仕方ない」「そのうち良くなる」と自己判断での放置や過度な安静によって、肩の長期間の痛みや動きの制限に悩まされることが少なくありません。肩関節の痛みがある場合は、できるだけ早期に受診し、適切な治療を受けることが必要です
理学療法士 西原翔平